「死ぬまでに一度は走ってみたい」と思われる絶景ドライブルートのランキングに必ず登場するのがここ、南アフリカ大陸にあるチャップマンズ ピーク ドライブ Chapman's Peak Drive。アフリカ大陸の最南端に近い場所にあります。
【概要】
南アフリカのケープタウンから、喜望峰へ向かう風光明媚な海岸線を走る道路です。南太西洋に面している場所ですが、大きな視点で見るとインド洋と南極海の3つの海洋に接している非常に魅力的な場所です。この道路自体はわずか9kmしかないのですが、ホウト・ベイからノードフックまでの曲がりくねった絶景が楽しめるドライブコースとして広く知られています。
【南アフリカへの行きかた】
日本から直行便が出ているはずもない国ですので、どこかで乗り継ぐ必要があります。一般的には香港あたりまで行って、そこから南アフリカ航空でヨハネスブルクへ。ヨハネスからケープタウンへ向かうなどの方法が良いかと思います。ヨハネスまでならエミレーツなどの中東エアラインも便利です。
【南アフリカを運転するのは・・・】
正直・・個人的にはかなりオススメです。英語が完璧に通じる国ですし日本と同じ右ハンドル。運転に粗っぽさが無いわけではありませんが、アラブの国のような無秩序ではなくそこそこ紳士的です。道路や駐車場などの社会的インフラも先進国並みに整っています。唯一の心配が治安面ですが、都市部の危険な場所以外はそれほど心配は不要だと思います。
【具体的なプラン】
この道路はケープタウン近郊にあります。しかもケープタウンから、屈指の観光地、喜望峰への途中にありますので、要するにケープタウンに数日滞在するプランを立てれば十分です。具体的には、朝ケープタウンを出発して、テーブルマウンテンのロープーウェイか、ハウトベイのアザラシ島への見学船に乗った後、ここを通って喜望峰へ行き、周辺を散策して帰ってくる、というのが一般的かもしれません。
【BMW vs Mercerdes-Benzの広告合戦】
欧州車好きの自分が、ここに来たかった理由の一つが「BMW vs Mercerdes-Benzの広告合戦の舞台」だったことです。海外の動向が好きな外車好きには、割と有名な話なのですが、事の始まりは1988年に、この道で起こった転落事故でした。アイルランドのビジネスマンがメルセデスを運転して、この道路から下に転落し車が大破してしまった大事故があったのですが、シートベルトをしていた彼は軽傷だけですみました。これを自車の剛性・安全性をアピールする機会ととらえたメルセデスはこの事故を再現したCMを製作。製作した監督ケイス・ローズ Keith Rose は1990年にカンヌでゴールデンライオン賞 Gold Lion award を受賞したそうです。
これに対抗心を燃やしたのがBMW。「BMWならば、落ちずにしっかりと曲がれますよ」というキャンペーンを実施。"Beat the Bends"(カーブを打ち負かせ)と名付けたキャンペーンを展開しました。同じ道をしっかりと走り抜けるCMを製作し、訴訟にもなったそうです。ちなみに"Bends"という発音を何気なく聞いているとBenzに聞こえる、という意味深なもので、比較広告マーケティング例として、そこそこ有名な話です。
ケープタウンおよび喜望峰の情報はこちら

Cape Floral Region Protected Areas
(外部サイトですが、作者は同じです・・)